「急ぎ過ぎ」「なぜ水谷市長はいないの?」…小中学校・再編統合議論スタート

教育問題
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網走市内の小中学校の統廃合について議論する「検討協議会」の初めての会合が開かれました。協議会メンバーからは、市教委の進め方について「急ぎ過ぎ」「議論のゴールが見えない」などとの意見が出されていました。また、初会合に水谷市長は出席しなかったことについて、メンバーの1人は「このような大事な場になぜ水谷市長はいないのか」と発言し、疑問を呈していました。

「西小と中央小の統合」は議論されず

網走市教委は昨年12月、現在の15小中学校を再編統合し、2035年には小中一貫の義務教育校2校を市街地に設置するなどとした基本案をまとめました。”先行”する形で、2028年度には西小を閉校し、中央小に統合する考えです。基本案では、西小と中央小の統合までに残された時間はあと2年しかありません。

私たち「網走の未来を考える会」の主張は次の通りです

『子どもが減る中で小中学校の統廃合は仕方がない。ただ、市教委は”情報発信”と”市民との議論”に力を注ぐべき。基本案で示した、2年後に統廃合するとした西小と中央小についてはしっかり議論すべき。西小・中央小の議論をおざなりにすると、2035年の大規模な再編統合は禍根を残す恐れがある』

検討協議会の初会合では、西小・中央小の統廃合に絞った議論は一切ありませんでした。傍聴席には、両校の関係者が数人おりましたが、皆さんはとても残念がっていました。

市教委は、西小・中央小の統廃合議論は不用だと考えているのでしょうか?

コンサル主導で

網走市教委は先日、大規模な小中学校の再編統合に向けた基本案について意見を交わす、「網走市学校再編検討協議会」を設置。メンバーは公募4人を含む34人の市民からなり、6月30日の初会合では5グループに分かれて意見を出し合う、ワークショップ形式での議論が早々に始まりました。

市教委は、初会合での議論の進行役、委員から出された意見の集約をコンサルタントに依頼。コンサルの”仕切り”となることについて、委員の男性は「当日まで知らされていなかった」と驚きつつ、「このような大事な議論の仕切りを外部に委託しないといけないのか疑問です」と市教委の姿勢に落胆していました。

前例のない会議スタイル

5グループに分かれての議論の目的は何のでしょう?

コンサルの担当者は「今後のあり方を考える上でのキーワードを見つけたい」と説明していました。グループでの意見交換に与えられた時間は30分ほど。検討協議会メンバーである教育関係者は「あまりにも時間が短すぎます」と嘆いていました。

この日の協議会を取材した地元記者は「20年以上、網走市政を取材していきましたが、学校の再編統合という重いテーマについて議論する協議会の初会合からコンサルに仕切りを任せ、いきなりワークショップを始めるスタイルは見たことがありません」と驚いていました。

実際、この日の各グループによる意見交換は”消化不良”の感が強かった。背景には、「意見交換の時間の短さ」に加え「メンバーの情報量の少なさ」があるように思います。

女性メンバーによると、検討協議会メンバーに事前説明は一切なく、「初会合前に資料を渡されただけ、という状態」。つまり、メンバーの大半は、事前に渡された資料だけを頼りに、初会合に出席したようです。こうした情報不足の状態で「今後のあり方を考える上でのキーワード」を考えるのは至難の業だと思います。

「急ぎ過ぎ」「ゴールが見えない」

グループでの意見交換ではどのような意見が出たのでしょうか? この記事の執筆者が現場で実際に耳にしたメンバーから出た意見は以下の通りです。

⚫️『市教委は急ぎ過ぎ』

⚫️『子どもたち、現場の先生の声を聞くべき』

⚫️『前向きな議論にたどり着けない』 

⚫️『この協議会のゴールが見えない』 

⚫️『小中一貫校にする必要があるのかがわからない』 

⚫️『(市教委に基本案などには)大人の事情ばかりが先に出てきて、子どもの事情は出てこない』 

⚫️『網走のまちづくり全般にかかわる問題』

⚫️「『市教委は)マイナス面ばかりでプラスの発想がない』

コンサルによると、初会合で出された意見は資料にまとめられ、次回の会合で提出されるそうです。市のHPでも議事録は公開されると思いますので、興味のある方はご一読ください。

突然のアンケート調査

市教委は初会合の中で、小中学生や保護者を対象にしたアンケート調査を実施することを発表しました。アンケート内容(案)はすでに出来上がっており、メンバーらに配布されました。

男性メンバーは「突然聞かされてびっくり。アンケート内容も出来上がっていることにさらにびっくり。市教委の”やり方”はいつも事後報告なんだなと改めて思いました」と話していました。

市教委は会合の中で、メンバーの異論がなければ準備を進めたいとの考えを示した上で、賛否を確認したところ、1人のメンバーが手を挙げて、次のような意見を述べました。

「アンケートを取ることはいいことだが、アンケート用紙を配る前に、(アンケート対象者に)もっと情報を提供すべきでは」

この意見を踏まえ、市教委はどのような対応をするのか注目されます。

本来であれば、市教委は基本案をまとめる前にアンケート調査をすべきだと思います。

アンケートの結果を踏まえた上で、将来の教育ビジョンを明確に描き、そのビジョンを実現するために何をするのかを徹底的に議論すれば、小中学校の再編統合はベストな形になると考えます。

つまり、市教委の考え方や事の進め方は「いつもバラバラだから、市民との考え方に大きなギャップが生まれるのだと思う」と、男性メンバーは分析していました。

水谷市長はなぜいないの?

初会合の最後に市教委は「ほかに意見ありませんか?」と問いかけたところ、男性メンバーが手を挙げて質問を始めました。質問内容は次の通りです。

『(小中学校の大規模な再編・統合について議論する)こういった大事な場(検討協議会の会合)に水谷市長はなぜ出席しないのか?』

この質問に対して、市教委の担当者は「水谷市長にはしっかり伝えておきます」と返答。次の会合に水谷市長が出席するのか注目です。

男性メンバーが指摘するように、まちの将来像を描く大事で需要な会合に水谷市長がいないことには、私(この記事の執筆者)も強い違和感を持っています。

水谷市長は、市内にあるコミセンや住民センターの管理運営の委託団体の総会などにはこまめに足を運び、場合によっては総会が終わるまでずっと席に座っていることがあります。

あるコミセン関係者は「コミセンの総会に市長がくる意味がわからない。出席するように依頼したわけでもないのに、なぜか来る。選挙活動だと思っています」

コミセンの総会にはまめに顔を出すけれど、小中学校の大規模な再編統合を議論する会合には出席しないー。網走市政トップの水谷市長の小中学校の統廃合に対する”思い”は計り知れないところです。

次回の「ホントノコト」では、検討協議会の初会合についての”続編”を掲載する予定です。

皆さまからのご意見をお待ちしてます。

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