2035年、市街地の小中学校は2校だけに?

教育問題

網走市教委は、進む少子化と市内小中学校の老朽化を踏まえ、最終的には2035年に「市内全3校体制」に再編する案などを示した、「適正規模・適正配置に関する基本的考え方」をまとめました。「基本的な考え方」で示された案では、2年後の2028年には西小学校を中央小学校に統合する—とされています。市教委の「基本的は考え方」はまだ、市内全域での説明はされていませんが、2027年度には基本計画をまとめるそうです。”唐突感”は歪めなく、不信感・不安感を募らせる保護者らは少なくありません。

昨年12月にまとめ、市議会などに説明

網走市教委は昨年12月、「網走市立小中学校適正規模・適正配置に関する基本的考え方」をまとめました。そして、網走市議会や市内小中学校の学校運営に関わる一部市民らに説明しました。

同市教委が「—基本的な考え方」をまとめた背景には、「少子化による児童生徒数の減少(学校の小規模化)と、老朽化した学校施設の大規模改修に必要な多額の費用への対応」(資料より)があります。同市教委は、小学校の適正規模について「(一つの学校で)12学級以上、18学級以下」、中学校は「(同)9学級以上、15学級以下」としています。

市内9小学校の児童数は、2025年で1234人。同市教委の推計では、35年846人45年765人50年は695人まで減少します。

(網走市教委の資料より)

校舎の改修費は30年間で『337億円』

小中学校の施設老朽化も進み、2053年度までの30年間で必要な改修費用は計約337億円と試算されています(※市学校施設等改修計画より)。

同市教委がまとめた「基本的な考え方」を読み解くと、「改修費に多額な公金を投じるより、既存の小中学校を統廃合することでコストを抑えたい」との考えが透けて見えます。(この記事の執筆者の個人的な見解ですが….)

はたして、網走市教委が示した「337億円」というのは正しいのでしょうか?小中学校の統廃合を進めることで、「30年間で337億円」とするコストはどれだけ削減できるのでしょうか?

「基本的な考え方」には、そうした対比データは示されていないのが残念で、”片手落ち感”がとても強い内容となっています。

網走市教委の「基本的な考え方」では、少子化や改修コストを踏まえた上で、「学校規模や配置の適正化は、少子化や地域社会の変化に対応し、子どもたちに質の高い教育を提供するために必要な取り組み」(資料より)であると強調します。

ここでまた疑問が浮上します。小中学校の統廃合を進めることで、どのように『子どもたちに質の高い教育を提供する』のでしょうか?この疑問についても、「基本的な考え方」では示されていません。

西小はなくなる?

網走市教委は「基本的な考え方」で、「将来的な『市内 全3校体制(このうちの1校は小規模特認校の呼人小中学校)」の実現に向けて、”3つの案”を示しています。

3つの案すべてでは、『2028年に西小学校を中央小学校に統合する』としています。西小は市街地校で最も児童数が少なく、推計では、30年の児童数は74人、35年には59人まで減少します。

また、同市教委の資料によると、西小校舎の老朽化は著しい。校舎は1974(昭和49)年に建設=古い部分=され、劣化状況評価による健全度は「40」と、市街地校で最低ランクでした。ただ、網走小学校も「40」と採点されており、西小だけが老朽化が激しいわけではないようです。

(網走市教委の資料より)

唐突な説明会

網走市教委は5月29日夜、西小や中央小、第二中学校の保護者や校区住民らを対象に、今回の「基本的な考え方」についての説明会を開催します(同市教委は『意見交換会』としています)。こうした説明会は、昨年12月に「基本的な考え方」を市議会をはじめ一部の市民に説明後、初めてのことです。

突然の説明会開催に戸惑う市民は少なくなく、同市教委の前のめりな進め方について、私たち「網走の未来を考える会」にも市民から不満の声が多数寄せられています。

5月29日の説明会(意見交換会)には何人参加するのでしょうか?関係者は「おそらく30人も集まらないのでは」と予測します。網走市教委にとってはたぶん、参加者が少ないことは喜ばしいことだと想像します。なぜなら、網走市教委としては、「説明会を開催した」という事実さえあればいいわけで、説明会に多くの市民が集まり、行政に対しての異論が噴出すると、今後のスケジュールにも大きな影響を与えてしまうからです(この記事の執筆者の個人的見解)。

はたして、5月29日の説明会では、参加した市民からどのような意見が出るのでしょうか?当日の詳細がわかりしだい、サイト「ホントノコト」で紹介したいと思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました