「日体大附属高等支援学校(日体大網走)に水谷市長の息子さんが就職しているのは事実か?」ー。先日の網走市議会定例会・一般質問で、栗田議員がこのような質問をしたところ、水谷市長は憤慨し、休憩中には栗田氏に対して声を荒げる一幕も。その夜には、市議会YouTubeから栗田氏の一般質問を収めた動画が一時非公開とされたほか、水谷市長”擁護派”の議員からは栗田氏の質問を議事録から削除を求める動議が出され、賛成多数で可決されました。いったい、栗田氏の質問の何が悪いのでしょうか。今回の”てんまつ”を紹介します。
栗田氏の一般質問
9月10日の一般質問で、栗田氏は水谷市長に対して次のように質問しました。

栗田氏:「本当にあの聞きにくいことではあるんですが、市民の皆さんから色々お話をいただきます。私も、まさかそんなことはないだろうということで、市民の皆さんにお話をするんですが、実は、水谷市長の息子さんなのかな? えー、ここ(日体大網走)に先生として就職されてるっていうのは、市長、事実なんでしょうか?」(市議会YouTubeより)
水谷市長の答弁は次の通りです。

水谷市長:「大変驚くべきご質問だというふうに思います。私、個人としての話を聞かれるのは結構ですが、まさに個人情報そのものが、あの、この場で……」「お尋ねがあるっていうのは、何か、あのー、その事実の確認だけの話し、何かその……いや、あの、市政全般の話であればですね、あれですけれども、ちょっと……」(市議会YouTubeより)
水谷市長の息子さんが日体大網走に就職していることは、同大の複数の関係者が証言している。一部の市役所OBや日体大OB、市議OBらは数年前から知っていたようで、「水谷市長が積極的に誘致し、開校前、開校後も市から多額の補助金が投入されている学校に親族を就職するのは倫理上問題がある」と口を揃えます。
多額の補助金
日体大網走は、2017(平成29)年に開校。開校準備は、水谷市長の1期目(平成22〜26年)から始まっています。
日体大網走を誘致したのは、水谷市長です。当初、日体大側は網走以外に候補地を定めていたようですが、「水谷市長の”強い思い”が功を奏し、網走市への開校が決まったようです」(日体大OB)
水谷市長の”強い思い”は、網走市から日体大側へ投入された補助金の総額からも伝わってきます。

私たち「網走の未来を考え会」は、日体大網走関連の市の補助金支出に対する決算額資料を基に、開校準備の2013(平成25)年から2023(令和5)年度までの10年間で、同大に投じた市の補助金の総計を弾いてみました。総計は「8億1932万6696円」にのぼります。
財政が苦しい状況が続く網走市において、一つの私立大学に10年間で「8億円」の補助金が投入されるている事実。現役時代、財政再建に力を注いだ前市長の大場氏は取材に対して、「補助金の多さに驚くばかり」と話していました。
なぜ、水谷市長は声を荒げたのか?
栗田氏の質問に憤慨し、一般質問の休憩中に声を荒げた水谷市長。栗田氏とのバトルを目撃した市民は「水谷市長は顔を真っ赤にして大きな声を出していました。あまりの激高ぶりに驚いたのか、副市長と総務部長が、栗田氏に詰め寄ろうとする水谷市長を制止していました」と教えてくれました。
網走市内では”公然の秘密”ともなりつつある、日体大網走へのご子息の就職。なぜ、水谷市長は栗田氏の質問に激高したのでしょうか。
普段、水谷市長は自身の感情を表に出さないことで有名。ブレーン中のブレーンにも「本音は言わず、本当の自分をさらけ出すことはない」(後援会の元幹部)。
そのような水谷市長が、議場で顔を赤くし、声を荒げた。ベテラン市議は「よほど痛いところ突かれたのだろう」と推測します。
YouTubeを「非公開」に
網走市議会は基本的に、定例会や常任委員会をYouTubeでライブ配信しています。また、ライブ配信を終えたた同時のタイミングで、動画を公開しています。ところが、9月10日の栗田氏の一般質問の部分だけが一時期、「非公開」措置が取られました。
『非公開』となっていたのは、栗田氏が質問した「9月10日夜から翌日午前中あたりまでと聞きました」(中堅市議)
市議の一部は『非公開措置』を問題視したところ、『公開』に切り替わったそうです。栗田氏の日体大網走に関する質問は現在も、市議会YouTubeで閲覧することができます、
ポイントは、「誰の判断で『非公開』にしたのか?」ということです。
取材を進めると、『非公開」を決めたのは、水谷市長にかなり近い方々だったということが判明(この件については後日のホントノコトで紹介します)。”水谷市長にかなり近い方々”は、「相当のプレシャーの中で『非公開』を決めたようです」(ベテラン市議)。
議事録から「削除」
9月10日の栗田氏の質問はさらに波紋を広げました。
9月18日の市議会定例会で突然、市議の一部から栗田氏の一般質問での発言を議事録から削除を求める動議が出されました(この件については後日のホントノコトで詳細をお伝えします)。議事録からの削減を求める主な理由は次の通りです。
「栗田議員の行為は地方自治法第132条で定める『議会の会議において、議員は他人の私生活にわたる言論をしてはならない』と、網走市議会条例第105条の『議員は議会の品位を重んじなければならない』に抵触するため、こうした発言を議事録に残すわけにはいかない」

この動議に対して、栗田氏は議場において弁明(反論)しました。次の通りです。
栗田氏:「私は事実を確認したかっただけ。私の言動は、公職を預かる身としては、常に覚悟を持って発言をしております。 私の発言によって市民に不利益の出る様なことがあれば、私はいつでも辞職をいたします。そういう覚悟を持ってこの場に臨んでるということを、どうか忘れないで、皆さんもそうだと思いますので、(議事録からの削減については)しっかりと考えていただきたい」
水谷市長の「倫理観の問題」
栗田氏は一般質問を通じて、網走市政トップとしての水谷市長の『倫理観』について問いかけた形です。
4期目を終えようとしている水谷市長。市長就任から16年ほどが経過した中で、水谷市長の倫理観を疑うケースは多々ありました。例えば….「交際費問題」「ごみ処理業者のプロポーザル問題」「市長室の神棚問題」「役所利用者用の駐車スペースにマイカーを長期駐車問題」「市長選対抗馬への圧力問題」などがあります。
水谷市長の判断で多額の補助金を投入している日体大網走にご子息が就職しても、法的にはなんら問題はありません。しかし、市民の一部には「”市長という立場”を利用してコネで就職させている」との疑念を抱かせてしまいかねません。こうした疑念を払拭するために、網走市政トップの水谷市長には『崇高な倫理観・道徳感』が求められていると思います。
皆様のご意見をお待ちしております。



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